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自閉症の兄「かわいそう」じゃない ヘラルボニー、新興企業W杯決勝へ


 スタートアップ(新興企業)が事業計画や技術をPRし、将来性やビジネスモデルの優位性を競う国際大会「スタートアップワールドカップ(W杯)」の京都予選が21日、京都市左京区の京都大であった。知的障害のある作家のアート作品をビジネス展開する「ヘラルボニー」(本社・岩手県)が優勝し、10月に米カリフォルニア州シリコンバレーで開催される決勝大会に日本代表として出場を決めた。

 W杯はシリコンバレーのベンチャーキャピタル「ペガサス・テック・ベンチャーズ」が主催し、今回が6回目。世界100ほどの国・地域で予選があり、各予選を勝ち抜いた会社で競う決勝大会で優勝すると、賞金100万ドル(約1億5000万円)が贈られる。

 京都予選は同社と京都大経営管理大学院が共同開催した。エントリーのあった府内外の126社から事前の書類審査で選ばれた12社が出場。各社の代表者が映像を用いながら自社の魅力や独自性などをアピールし、経営者や専門家ら9人が審査した。

 優勝した「ヘラルボニー」は2018年創業。知的障害のある作家とライセンス契約を結び、そのアート作品をデータ化して著作権管理するなど、多角的にビジネス展開する。

 共同代表の松田文登氏はプレゼンテーションで、4歳年上の兄が自閉症であることを明かし、「兄が『かわいそう』と思われることに昔から抵抗があった。『支援』ではなく、ビジネスとして対等に関わりたい」などと、現在のビジネスを始めた理由などを熱く伝えた。審査では、障害のある人たちの特性をいかしたビジネスモデルであることなどが評価されて1位に輝いた。

 結果発表後、松田さんは優勝トロフィーを掲げながら「グローバルの新たな価値観を作っていきたいと強く思う。決勝でも優勝を目指したい」と力強く語った。

 予選に先立って、ネット通販大手の「ジャパネットホールディングス」の高田旭人社長らが登壇し、経験などを踏まえながらスタートアップの経営者らにアドバイスを送った。

 日本では他に、東京予選(7月19日)と九州予選(8月27日)が開かれ、計3社が日本代表として10月4日の決勝大会に出場する。【大東祐紀】

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