11歳少年にショベル運転させる 労基法違反容疑、支援施設代表ら逮捕

　愛知県東海市の自立支援施設「粋塾」に入所する11～13歳の少年4人を働かせたとして、愛知県警は15日、粋塾の代表、氷室優容疑者（46）＝名古屋市港区＝ら2人を労働基準法違反容疑で逮捕したと発表した。経営する建設会社で働かせていたとみられ、11歳の少年に油圧ショベルを運転させたケースもあったという。氷室容疑者は容疑を認めている。

　逮捕容疑は2023年4月～24年3月、東海市内の作業場で、当時11～13歳の少年4人に廃材の片付けや荷降ろしなどの作業をさせたとしている。また24年2月には、当時11歳の少年に油圧ショベルで廃材を運搬させた疑いがある。

　労働基準法は、法律の除外理由に当てはまらない限り、15歳未満を働かせることや、18歳未満に危険な業務をさせることを禁止している。

　粋塾はひきこもりや不登校などの子どもたちを受け入れ、共同生活する中で自立を促す全寮制の施設で、熊本県や長崎県にも施設がある。県警によると、今年3月時点で入所者約30人のうち約20人が未成年だった。【田中理知】