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6年間大切に使ったランドセル 「宝石箱開けた笑顔」へ再活用も


 新年度が始まった4月、使わなくなったランドセルの扱いに困る人は少なくない。捨てたり、保管したりする人は多いが、寄付という選択肢もある。

「お別れ」の時期

 <この時期はよくランドセルが捨てられます>

 ごみ清掃員でお笑いコンビ「マシンガンズ」の滝沢秀一さんは4月上旬、X(ツイッター)に、ごみ集積所に置かれた赤いランドセルの写真を投稿した。

 ランドセルのふたには「6年間大切に使ったランドセルですが卒業してお別れすることになりました」と書かれた紙が張られていた。

 ランドセルの廃棄方法は自治体によってさまざまで、確認が必要だ。

 例えば、広島市は不燃ごみ、東京都新宿区は一辺30センチを超える物を粗大ごみとするため、有料処分となる。千葉県松戸市は本革なら可燃ごみ、合成皮革なら焼却する際に有毒ガスが発生するおそれがあるとして不燃ごみとして出さなければならない。

半数は「破棄した」

 ランドセルを処分する人はどれほどいるのか。「ララちゃんランドセル」で知られる羅羅屋(埼玉県川口市)と調査会社NEXER(東京都豊島区)は2023年10月、中学生以上の子供がいる553人にインターネットで尋ねた。

 最多は「破棄した」で50・6%だった。次いで「保管している」の25・9%、「親戚に譲った」の10・1%の順だった。

 「何かにリメーク(再生利用)した」との回答もあった。ランドセルメーカーや革製品を扱う工房では、財布やペンケース、ミニチュアのランドセルなどに有料で作り替えるサービスがある。

20年で27万個がアフガニスタンに

 滝沢さんがXで「思い出がつまっているなら、こんな活用の仕方もあります」と投稿したのが、途上国へのランドセルの寄付だ。

 国連児童基金(ユニセフ)によるとアフガニスタンでは、15~24歳の女性の58%、男性の29%は文字の読み書きができない。

 ランドセルを背負うことが、学校に通うきっかけになってほしい。そんな願いから、国際協力NGO「ジョイセフ」(東京都新宿区)は2004年から使わなくなったランドセルの寄付を募り、アフガニスタンの子どもに贈っている。23年までの20年間で約27万個が海を渡った。

 ランドセルの色や使用年数は問わないが、損傷が激しいもののほか、豚革を使ったものは宗教上の理由で贈れないため寄付の対象外だ。

 送料は寄付者が負担する。4月中は、ジョイセフと提携する小売り大手イオンの店舗に持ち込めば、国内間の送料負担は0円となるため、日本からアフガニスタンの小学校への海外輸送に必要な2500円を支払うだけで済む。

 担当の栗林桃乃さん(30)は「受け取った子供は宝石箱を開けたような笑顔で喜んでくれる。6年間の思い出が詰まったランドセルだからこそ、寄付も一つの選択肢に加えてほしい」と呼びかけている。【岡田英】

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