小林製薬(大阪市)の「紅こうじ」成分入りサプリメントで健康被害が相次いだ問題で、自見英子消費者担当相は5日の閣議後記者会見で、科学的根拠を再検証した同社の報告内容を明らかにした。自見氏によれば、同社は「有害事象や健康に影響を及ぼす可能性を示唆する報告は認められなかったが、厚生労働省が原因追究を行っている最中で、安全に摂取できると評価することはできない」と報告したという。
サプリメントは機能性表示食品で、安全性の科学的根拠となる論文などを届け出れば審査は行われない。今年に入って健康被害が相次いで確認されたため、消費者庁は5日までに報告するよう小林製薬に求めていた。
消費者庁の担当者は、報告の具体的な中身や今後の対応について明かさず「中身を精査した上で今後の対応を検討する」と繰り返した。【阿部絢美、垂水友里香】