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「紅麹」回収に数カ月かかるか 100万個、大阪市が小林製薬に命令


 小林製薬(本社・大阪市)の「紅こうじ」のサプリメントを摂取した人から健康被害の報告が相次いでいる問題で、同社は27日、摂取との因果関係が疑われる2人目の死亡例を確認したと発表した。厚生労働省も26日夜に公表。同一人物といい、1人目と同じ「紅麹(こうじ)コレステヘルプ」を摂取していた。大阪市は27日に記者会見し、食品衛生法に基づき同社に3製品計約100万個の回収を命じたと明らかにした。回収には数カ月かかる見通しで、市は数量を確認次第、廃棄を命じる。

 2人目の死亡は、26日に遺族から小林製薬に連絡があった。同社は死因やサプリの摂取時期などの確認を進めている。

 大阪市が回収を命じた3製品は「紅麹コレステヘルプ」「ナイシヘルプ+コレステロール」「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」。市によると、紅麹コレステヘルプは2021年4月~24年3月、全国のドラッグストアなどで計約100万個を販売。他の2製品は23年6月~24年3月、北陸地方や広島県、通信販売で計約100個が売られた。

 厚労省によると、26日までにサプリを摂取した106人が入院。同省は有毒・有害な物質が含まれている疑いがあり、食品衛生法に違反すると判断した。27日にあった政府の関係省庁会議では、健康被害の事例について「主に23年9月以降に製造された『紅麹コレステヘルプ』を喫食した人に偏っている」と明らかにした。小林製薬からの聞き取り調査に基づく情報という。

 同社は22日から対象製品の自主回収を進めているが、大阪市は回収命令に踏み切ることで流通経路を把握し、被害の拡大防止を図る。市によると、3製品に使われた紅こうじ原料を製造していた市内の同社工場は23年12月に廃止されており、現在、製品の製造(委託を含む)工場が所在する自治体に方法や数量などの調査を依頼した。依頼を受けて、富山市は27日、該当する2工場から報告を聴取。岐阜県は26日から工場を立ち入り検査している。

 大阪市によると、小林製薬からは自主回収の連絡があった22日以前に、健康被害に関する情報共有や相談はなかった。問題発覚後、同社に情報提供を求めたが十分な報告がなく、26日に原料の販売状況や製造工程に関する情報などについて、同社に食品衛生法に基づく報告を指示したという。

 市の担当者は会見で「(大阪の)製造工場が廃止され、原因と考えられる部分を確認できなくなったのは残念だ。もっと早い段階で情報共有してもらえていれば、早期回収を助言できた」と話した。【藤河匠、鈴木拓也、添島香苗、妹尾直道】

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