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米大統領「ラファ侵攻は失敗する」 イスラエル首相に代替策提示へ


 バイデン米大統領は18日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話で協議した。バイデン氏は、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区南部ラファへの大規模侵攻は「さらに多くの民間人の犠牲や人道危機を招き、失敗になる」と反対を表明。米国が検討する「代替策」をイスラエル側に説明するため、軍事や人道支援などを担当する当局者による代表団の訪米を求め、ネタニヤフ氏も応じた。

 ただ、サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は「ネタニヤフ氏が米国とは別の見方をしているのは明らかだ」とも指摘し、人道的配慮よりもイスラム組織ハマスの掃討を優先するイスラエルとの温度差が残っていることを示唆した。

 両首脳の間ではガザ情勢を巡る意見の相違が表面化しており、電話協議も2月15日以来、約1カ月ぶり。サリバン氏によると、バイデン氏は電話協議で「ハマスがラファに安全な隠れ家を持つのは許すべきではないが、大規模な地上侵攻でラファの混乱が深刻となり、民間人が多数亡くなり、イスラエルは国際的にさらに孤立する」と指摘。「イスラエルの主要な目的は他の方法によって達成できる」と述べた。

 協議後に記者会見したサリバン氏は、ラファに追い込まれたガザ市民の逃げ場がないことやラファが人道支援の受け入れ窓口になっていることなど、大規模侵攻の問題点を指摘。「代替策」の具体案は示さなかったが、戦闘終結後の政治的な計画が必要だと訴えた。両政府の協議は「今週末か来週始めにも開催する」と説明し、協議まではイスラエルがラファに大規模侵攻しないとの見方を示した。

 ネタニヤフ氏は協議後の声明で「イスラエルが戦争の目的を達成する決意も含めて、最近の進捗(しんちょく)状況を協議した」と説明。ハマス掃討や人質の解放といった目標の達成に向けて「必要な人道支援を提供することが、その助けになる」と述べた。

 バイデン政権は、イスラエルによるハマス掃討作戦を一貫して支持している。ただ、「民間人の死者数が、過去のガザでの紛争の死者数の合計を超えた」(サリバン氏)という状況で、イスラエルの人道面の配慮不足にいら立ちを募らせ、バイデン氏も「やり過ぎだ」と批判的になっている。

 当初は連日行われていた電話協議も、今年に入って月1~2回に減少した。14日には連邦上院民主党トップのシューマー院内総務が「ネタニヤフ政権は(現在の)イスラエルに適していない」として早期の総選挙を求め、バイデン氏も擁護。ネタニヤフ氏は「全くもって不適切だ」と反発していた。【ワシントン秋山信一】

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