法人税など計約5000万円を脱税したとして、東京国税局がコンサルタント会社「シュアーズ」（東京都台東区）と、佐野宗吾朗代表（38）を法人税法違反などの疑いで横浜地検に告発したことが関係者への取材で判明した。佐野代表は、仕入れた商品をインターネットで転売して利ざやを稼ぐ「転売ヤー」の手法を指南するコンサル業を展開していたが、所得を約2億円過少に申告した疑いがあるという。
関係者によると、佐野代表は自身も転売ヤーで、動画投稿サイトなどで「転売ビジネスは会社に依存しないで稼げる副業」「1年で年収4000万円を突破した」などとアピール。個別に連絡してきた会社員らを対象にセミナーを開いていたという。
しかし、セミナーで得た指南料の一部を売り上げから除外したり、架空の経費を計上したりする手口で2018～21年の所得約1億9800万円を隠し、法人税や所得税など約5000万円を脱税したとされる。除外した売り上げは証券投資に充てていたとみられる。
シュアーズの動画では、日用品や消耗品をメーカーや卸売業者から個人で大量に仕入れ、原価を抑えてネット通販で転売すれば利ざやが得られるなどと宣伝していた。毎日新聞は佐野代表に書面で取材を申し込んだが、期限までに回答はなかった。【岩本桜】
大谷翔平・野球ニュース