1974～75年の連続企業爆破事件のうちの一つに関与した疑いがあるとして指名手配されている過激派「東アジア反日武装戦線『さそり』」メンバー、桐島聡容疑者（70）を名乗った男性について、警視庁公安部が本人と特定したことが捜査関係者への取材で判明した。DNA型を容疑者の親族と照合した結果、「親族関係に矛盾はない」との結果が出ていた。こうした状況や、本人の証言などから判断したとみられる。
末期がんを患っていた桐島容疑者は1月29日朝、入院先の神奈川県鎌倉市内の病院で死亡した。公安部は2月27日中に殺人未遂や爆発物取締罰則違反の容疑で書類送検するとみられる。
桐島容疑者は75年4月18日夜、東京・銀座のビルにあった韓国産業経済研究所の入り口ドアに手製爆弾1個を仕掛け、翌19日未明に時限装置で爆発させたとして指名手配されている。
捜査関係者によると、桐島容疑者は体調悪化で1月に入院した。病院では当初「内田洋（うちだひろし）」と名乗ったが、同25日に桐島容疑者本人と認める話を病院関係者にした。警視庁公安部による病院内での事情聴取に対し、韓国産業経済研究所の事件への関与は否定した一方、別の爆破事件への関与をほのめかしていたという。【木下翔太郎、松本惇】
大谷翔平・野球ニュース