札幌市のコンビニエンスストア「セイコーマート」で従業員3人が刺されて死傷した事件で、殺人未遂容疑で逮捕された宮西浩隆容疑者（43）のものとみられる複数の刃物が現場周辺から押収されていたことが26日、捜査関係者への取材で判明した。宮西容疑者は短時間のうちに3人を次々と襲ったとみられ、脱出した1人を店外まで追いかる執拗（しつよう）さも見せていたことから、道警は強い殺意があったとみて調べている。
事件は25日午前7時前、札幌市北区北31西4の「セイコーマート北31条店」で発生。40～60代の男女の従業員3人が刃物で刺されるなどし、40代男性が死亡、50～60代の男女2人も負傷した。死亡した40代男性について、セイコーマートを展開するセコマ（札幌市）はX（ツイッター）の公式アカウントで「社員」と公表した。
捜査関係者によると、宮西容疑者は出入り口から入店後、店内を短時間うろつき、レジカウンター内に進入して60代男性を襲い、続いて店内中央付近の陳列棚前にいた50代女性を襲った。
さらに、店の奥にあるバックヤードへ立ち入り、40代男性を刺したとみられる。この男性が死亡し、宮西容疑者はその後、レジカウンターから店外に脱出した60代男性を追いかけ、再び襲っているところを警察官に取り押さえられた。
道警は60代男性を近くの路上で殺害しようとしたとして、宮西容疑者を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕。容疑を認め、ほかの従業員2人も刺したと話しているという。道警は動機など詳しい状況を調べている。【谷口拓未】
大谷翔平・野球ニュース