
二松学舎大(東京都千代田区)は22日、中山政義・前学長の論文1点に盗用があったとして、研究活動上の不正行為を認定する調査結果を発表した。複数の論文や書籍に不適切な引用があるとの指摘があり、大学側が調査していた。
大学によると、盗用が認定されたのは中山氏が1988年に執筆した「アメリカ会社法における自己株式取得に関する考察」。他の研究者が70年に発表した論文と複数箇所で酷似しており、引用について明示しないまま流用していた。
中山氏は国際政治経済学部長や副学長を経て2023年4月に学長就任。大学や関係者によると、22年秋の学長選の頃から、著書の引用方法や経歴を疑問視する声が大学に寄せられた。
大学は調査委員会を設置し、中山氏の研究業績7点を調べていた。【平塚雄太】