青森県八戸市の自宅で長女（当時5歳）に水を浴びせて放置し、死亡させたとして、県警は15日、母親で同市柏崎4の無職、宮本菜々美容疑者（21）と同居する交際相手の関川亮容疑者（31）を傷害致死容疑で逮捕した。県警は2人の認否を明らかにしていない。
逮捕容疑は1月7日午後5時～同9時半ごろ、自宅アパートの浴室で宮本望愛（のの）ちゃんに水を浴びせて放置し、低体温症による急性循環不全で死亡させたとしている。
県警によると、望愛ちゃんは服を着たまま水を張った浴槽に入れられ、シャワーで水をかけられて放置されたとみられる。同9時半ごろ、宮本容疑者が浴槽内でうつぶせに倒れている望愛ちゃんを発見し「意識がなく、呼吸をしていない」と119番した。搬送先の病院で死亡が確認された。
望愛ちゃんは腕や足などにあざがあったため、医師が虐待の疑いがあるとして県警に通報した。県警によると、当時現場の浴室内の温度は10度以下で、室内にぬれた服があったという。県警は2人が日常的に望愛ちゃんを虐待していたとみている。当時、望愛ちゃんの弟（1）が部屋にいたが虐待の跡はなかったという。
一家を巡っては、2023年9月15日に関川容疑者の親族から「（両容疑者が）けんかしている」と八戸署に通報があった。同署が聞き取った結果、宮本容疑者が弟の夜泣きの世話をしなかったことを巡り口論していたとして指導。県警は、児童の面前で口論する心理的虐待とネグレクトの疑いがあるとして児童相談所へ通告した。当時、子供2人を調べたが、あざなどの外傷は確認されなかったという。【江沢雄志】
