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「いつも同じ服」 保育園関係者が虐待疑う証言 4歳次女殺害


 4歳の次女を殺害したとして両親が逮捕された事件では、両親による虐待が疑われる兆候があったとの証言が、次女の通っていた保育園の関係者から出ていたことが、捜査関係者への取材で明らかになった。

 捜査関係者によると、死亡した細谷美輝ちゃんは日中、保育園に通っていたが、夜間も別の保育園に預けられていたという。美輝ちゃんの死後、警視庁が捜査に入ったところ、「お風呂に入っていないのではないか」「いつも同じ服を着ている」といった家庭環境について、保育士らが日ごろから不安を抱いていた状況が浮かんだとされる。

 美輝ちゃんの送り迎えは主に父の健一容疑者(43)がしており、保育士から「洋服を替えてあげてください」と伝えたこともあったという。ただ美輝ちゃんは転園を繰り返していたといい、ある捜査関係者は「(虐待を)疑われると転園するなどし、『ネグレクト(育児放棄)』を隠していた可能性がある」とみる。

 また、美輝ちゃんの自宅がある台東区を管轄する児童相談所「東京都児童相談センター」が過去に、一家に関与したこともあった。捜査関係者によると、2019年ごろに母の志保容疑者(37)が自宅でトラブルを起こすことがあり、センター側が美輝ちゃんを含む子ども3人を一時的に保護したという。

 さらに美輝ちゃんが生まれる以前、当時住んでいた自治体で、子どもたちの目の前での夫婦間のドメスティックバイオレンス(面前DV)があったとして、児童相談所が「心理的虐待」を把握していたとされる。

 児童虐待を巡っては、18年3月に東京都目黒区で船戸結愛ちゃん(当時5歳)が両親から虐待を受けて亡くなった事件を受け、政府はこの年7月、警察と児相の情報共有の徹底を盛り込んだ緊急対策を決定。児相が相談を受理し、外傷があったり、ネグレクトや性的虐待の恐れがあったりする場合は「必ず警察と共有する」と求めた。

 ただ、情報共有に細かい指針はなく「児相と保護者との信頼関係を崩すとの意見もあり、国が音頭を取って全件共有は求めていない」(厚生労働省)と、自治体ごとに裁量を委ねているのが実情だ。

 美輝ちゃんが亡くなるまでの対応について、都児童相談センターは両親の逮捕前、毎日新聞の取材に「個別の案件には答えられない」としていた。【岩崎歩、木原真希】

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