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ハマスが休戦案に回答 米国務長官、イスラエルと内容協議へ


 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスは6日、イスラエル側が提示している休戦案に対し、仲介国のカタールとエジプトに回答を伝えたと発表した。詳細は明かさなかったが、「包括的で完全な停戦」を目指し、「前向きな精神で対処した」としている。中東を歴訪中のブリンケン米国務長官は7日、イスラエルを訪問し、内容について協議する。

 休戦案は、約6週間の休戦期間中にハマスが人質を段階的に解放する一方、イスラエルも拘束中のパレスチナ人を釈放する内容。ブリンケン氏は6日、訪問先のカタールでムハンマド首相と会談し、交渉の詳細などについて協議した。会談後の共同記者会見では「まだやるべきことはたくさんあるが、引き続き合意は可能だと信じている」と述べた。ムハンマド氏もハマスの回答について「前向きだった」と説明し、「休戦と人質解放につながると期待している」と語った。

 ハマスは休戦合意に「恒久的な停戦」を盛り込むよう主張しているほか、イスラエルが釈放するパレスチナ人の人数を増やすよう求めているとも報じられている。一方、イスラエルは「ハマス壊滅」を戦闘の目標に掲げており、双方が折り合えるかが焦点となる。

 ガザ地区では7日、戦闘が始まってから4カ月が経過した。イスラエル軍は南部ハンユニスなどで激しい戦闘を続けており、住民の多くが避難している南部ラファにも侵攻する構えを見せている。

 ガザの保健当局によると、これまでの戦闘による死者は6日時点で2万7585人。ほかに7000人以上ががれきの下に埋まっているという。

 国連のまとめでは、1月末時点で人口約230万人のうち約170万人(約75%)が避難生活を送っている。ガザ地区に36カ所あった病院は、13カ所が部分的に稼働しているだけで、医療状況も深刻化。ハンユニスでは病院付近での戦闘が激化しており、1月31日~2月2日には、医療支援を続けるパレスチナ赤新月社の医療スタッフら3人が死亡した。また、推計で約120万人の子供が心のケアを必要としているという。【カイロ金子淳】

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