イスラエルのガラント国防相は5日、イスラエル軍が、イスラム組織ハマスのパレスチナ自治区ガザ地区トップであるシンワル氏を「追い詰めている」との認識を示した。シンワル氏が最近まで滞在していた隠れ家を発見し、重要資料を発見したという。
シンワル氏はハマスによる昨年10月7日の越境攻撃を主導したとされ、イスラエル軍が行方を追っている。ガラント氏は、シンワル氏が現在、「隠れ家から隠れ家へと逃げ回っており、戦闘員への指示すらしていない状態だ」と主張。また、イスラエルなどが提案している休戦案を巡り、シンワル氏とハマスの指導者ハニヤ氏が対立していることに言及し、「ハマスはパニックに陥っている」と述べた。
イスラエル軍は5日、ガザ全域で攻撃を実施した。パレスチナ赤新月社は同日、イスラエル軍が南部ハンユニスのアマル病院を包囲し続けていることから、敷地内に滞在する約8000人の市民を南部ラファなどに避難させたと発表した。病院には高齢者と患者、医療関係者が残るのみで、イスラエル軍が今後、本格攻撃を仕掛ける可能性もある。また、イスラエル軍はガザ北部に数百人のハマス戦闘員が残っているとみており、ガザ市西部などで攻撃を続けている。
一方、国連パレスチナ難民救済事業機関（UNRWA）は5日、ガザ北部に支援物資を届ける予定だったトラックが、イスラエル軍の攻撃を受けたと発表した。国連は、市民に物資を配布する際の「安全が確保されていない」と繰り返し訴えている。【エルサレム三木幸治】
大谷翔平・野球ニュース