北朝鮮が黄海に向け巡航ミサイル発射 日米韓への反発示す狙いか

　韓国軍合同参謀本部は30日、北朝鮮が同日午前7時ごろ、黄海へ巡航ミサイル数発を発射したと明らかにした。北朝鮮の巡航ミサイル発射は、新たに開発した戦略巡航ミサイル「火矢3―31」の発射実験を金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党総書記が現地指導した28日以来、2日ぶりとなる。北朝鮮は最近「火矢3―31」の発射実験を相次いで実施しており、今回も同様の可能性がある。

　聯合ニュースによると、ミサイルの発射地点は首都・平壌（ピョンヤン）付近の内陸部で、韓国軍当局は「新型戦略巡航ミサイルの性能改良を目的にしたものだ」と分析しているという。北朝鮮は、28日に発射した「火矢3―31」は「潜水艦発射型」としており、陸上や海上で各種の発射実験を繰り返している模様だ。

　巡航ミサイルは、低空を変則的に飛行するため探知が難しいとされる。発射実験を重ねることで、結束して圧力を強める日米韓への反発を示したとみられる。【ソウル坂口裕彦】