「対応めちゃくちゃ早い」。停電による新幹線の運転見合わせという異例の事態を前に、わずか1時間で臨時列車の運行をアナウンスしたJR東日本に対し、X(ツイッター)上で称賛の声が相次いだ。【デジタル報道グループ】
「JR東、すごい」……感謝の声も
23日午前9時58分の停電発生を受け、JR東日本は午前11時に「臨時快速列車の運行」をXで告知した。
通常、午前10時45分品川発の下り特急「ひたち9号」はいわきまでだが、仙台までの運行とした。また、午後4時18分いわき発の上り特急「ひたち22号」を午後1時25分仙台発に急きょ変更し、品川まで結んだ。
迅速な対応に対し、Xには「お見事です」「パッとこの変更をするJR東日本がすごい」などと賛辞の投稿が続き、「臨時快速に助けられ何とか帰れそうです」といった感謝の声も見られた。JR東日本の告知投稿には1400件以上(午後7時時点)の「いいね」が付いた。
臨時の列車はどう確保したのか?
ところで、いわき発品川行きを、仙台発に切り替えた「22号」の列車はどうやって確保したのか。
同社水戸支局の広報担当者によると、品川を朝出発し、停電時は仙台に向けて走っていた特急「ひたち3号」の列車を使ったという。
午後0時29分仙台着を予定していた「3号」の列車は通常なら午後4時6分仙台発の特急「ひたち26号」として折り返し運転されるが、急きょ「22号」に切り替えた。
これによって「26号」の列車がなくなるが、通常いわき止まりの「9号」を仙台(午後3時38分到着予定)まで運行させ、これを折り返し運転させることで「26号」の穴を埋めたという。
担当者は「首都圏本部、東北本部、水戸支局で協議し、臨時快速列車の対応を決めました。こうした事態はなかなかありませんが、東日本大震災にも臨時列車を走らせたことがあり、経験が生きたのかもしれません」と話した。
24日も仙台から臨時運行
同社は午後6時45分品川発の「ひたち25号」についても、終着駅をいわきから仙台に変更。また、24日は午前9時20分いわき発品川行きの上り特急「ひたち8号」を午前6時46分仙台発に変更する。