自民・谷川弥一氏、自身立件なら議員辞職意向 還流問題で聴取

　自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件を巡り、自民党の谷川弥一衆院議員（82）＝長崎3区＝が、東京地検特捜部に自身が立件された場合に議員辞職する意向を固めたことが判明した。党関係者が16日明らかにした。谷川氏は所属する清和政策研究会（安倍派）からパーティー券収入のキックバック（還流）を受領しながら政治資金収支報告書に記載しなかったとして、特捜部から任意で事情聴取を受けていた。

　裏金事件を巡っては、特捜部が1月7日、安倍派に所属していた池田佳隆衆院議員（57）＝比例東海＝を政治資金規正法違反（虚偽記載）容疑で逮捕。自民党は同日付で池田議員を除名処分としたが、議員辞職はしていない。谷川氏が議員辞職すれば初のケースとなる。

　谷川氏は特捜部に対し、同法違反容疑を認める意向を示していることが関係者への取材で判明しており、還流資金の不記載額は4000万円を超えるとされる。

　谷川氏は2003年に長崎3区から出馬し初当選。現在7期目。農水政務官や副文部科学相などを歴任した。【畠山嵩】