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ガザの人質に薬搬入、イスラエルとハマスが合意 カタールが仲介


 イスラエル首相府は12日、パレスチナ自治区ガザ地区で拘束されている人質に必要な薬を届ける見返りに、ガザへの薬の搬入を拡大することでイスラム組織ハマスと合意したと発表した。カタールの仲介によるもので、人質への薬の搬送は数日以内に始まるという。

 ガザでは現在も130人以上の人質が拘束されているが、高齢者や持病を抱えた人が多い。拘束から3カ月以上が過ぎたが、十分な食事や適切な医療が提供されていないとみられ、家族から健康状態を懸念する声が強まっていた。薬の搬送は赤十字国際委員会(ICRC)が担う予定。

 ただ、ハマスは11月下旬の休戦時、ICRCによる人質との面会を一度は認めておきながら、最終的に拒否した経緯がある。人質の家族からは「薬を渡した場面を撮影し、証拠を示してほしい」との声が出ている。

 一方、ガザ市民に対する薬の搬入拡大も実効性に疑問が残る。国連のドゥジャリク事務総長報道官は12日、ガザ北部で今月1日から11日までに24件の人道物資の搬入が予定されていたが、実施できたのは5件にとどまったと報告した。国連は、ガザは2月上旬にも飢饉(ききん)に陥る可能性があると警告しており、イスラエルなどに対し、要請があった人道支援物資の搬入は即時に許可するよう求めている。だが、イスラエル側は物資が配布できないのは「国連側の問題だ」と主張している。

 ガザ中部、南部では12日も激しい戦闘が続いた。イスラエル軍は12日、中部マガジで10月7日の越境攻撃に参加した司令官を含む約20人の戦闘員を殺害し、南部ハンユニスでは7人の戦闘員を殺害したと発表した。また12日までに、ガザで数百キロに及ぶ地下トンネルを破壊したと主張。本来はガザのインフラに使われるべきだったセメント6000トン以上が、ハマスによってトンネルに流用されたとしている。一方、ガザ当局はマガジで民間人ら11人が殺害されたと発表した。

 イスラエルがガザで続けている戦闘は「ジェノサイド」(集団殺害)にあたるとして、南アフリカが戦闘停止などを求めた国際司法裁判所(ICJ)の訴訟について、各国から賛否が相次いでいる。

 ドイツ政府報道官は12日、南アの主張は事実に基づいておらず、イスラエルによる戦闘はハマスによる「非人道的な」攻撃への自衛だとして、イスラエルを支持。一方、トルコのエルドアン大統領は12日、南アの主張を補強する「証拠を提供している」とし、「イスラエルが有罪になると信じている」と述べた。また、ヨルダンのサファディ外相もイスラエルは「戦争犯罪」を犯しているとして、南アを支持する姿勢を示した。【エルサレム三木幸治、ニューヨーク八田浩輔】

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