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羽田の管制モニター、常時監視開始 衝突事故受け、表示見落とし防止


 東京・羽田空港の滑走路上で日本航空(JAL)機と海上保安庁の航空機が衝突した事故を受け、国土交通省は6日、羽田空港の航空機の位置を表示する管制塔内のモニター画面を管制官が常時監視する運用を始めた。事故では、管制官が画面の注意表示を見落とした可能性があり、監視体制を強化することにした。

 羽田空港には、レーダーなどを使って滑走路や誘導路を監視するシステムがあり、システムで検知した機体は管制塔内のモニター画面に表示されるようになっている。管制官は目視による状況確認に加えて、画面も見ることで機体の位置や動きを把握している。

 システムには「滑走路占有監視支援機能」という注意喚起を表示する機能がある。着陸機の接近中に離陸する機体が滑走路に進入すると、画面上で滑走路が黄色に点滅し、機体は赤色に表示される仕組みだ。警告音は鳴らないという。

 事故では、海保機が管制官から許可を受けないまま滑走路に進入し、約40秒間とどまっていたとみられる。国交省によると、当時もこの機能は正常に作動し注意表示も出ていたとみられ、管制官が表示を見落とした可能性がある。

 ただ、注意表示は今回のような重大事故につながる事態のみに出るわけではない。航空機の発着が多い羽田空港では、着陸機が接近している場合でも着陸前に同じ滑走路から別の機体を離陸させる運用を普段から行っており、こうした際にも注意表示が出ることがあるという。この点、国交省の担当者は「管制官が機体の位置を常時把握するという規則はなく、画面を凝視することを求められるものではない。モニター画面は目視での監視を補助するものだ」と説明する。

 事故を受け、斉藤鉄夫国交相は連休明けに再発防止のための緊急対策を公表する方針を示している。このうちモニター画面の常時監視が先行実施された。

 羽田空港では通常、滑走路と誘導路をそれぞれ1人ずつで担当している。事故が起きたC滑走路を担当する「飛行場管制」の管制官は30年以上、誘導路を担当する「地上管制」の管制官は15年以上の経験があった。

 運輸安全委員会の航空事故調査官は6日、管制官への聞き取りを開始。注意表示に気づいていたかなど当時の状況を聞き取る。また、JAL機のボイスレコーダー(音声記録装置)も回収したという。

 一方、警視庁東京空港署捜査本部は6日、海保機で見つかった乗員5人のうち、石田貴紀通信士(27)▽宇野誠人整備士(47)▽帯刀航探索レーダー士(39)の遺体を司法解剖し、3人の死因がいずれも外部からの衝撃による「全身挫滅」と判明した。他の2人の死因も5日に全身挫滅と判明している。【内橋寿明、木原真希、木下翔太郎】

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