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海保機長「エンジン出力上げようとした」 指示誤認か 羽田衝突事故


 羽田空港(東京都大田区)の滑走路で日本航空(JAL)機と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、海保機の機長が事故当時の状況について、「離陸許可を受けた。エンジン出力を上げようとしたところだった」と説明していることが関係者への取材で明らかになった。管制官は当時海保機に滑走路への進入許可を出していなかったが、機長は誤った認識の下で滑走路へ出たうえ離陸しようとしていた可能性がある。

 また、海保機は約40秒にわたって滑走路に停止していたとみられることも関係者への取材で判明。一定時間とどまっていたのに管制官やJAL機のパイロットは気づいておらず、運輸安全委員会や警視庁が経緯を調べる。

 国土交通省が公表した交信記録によると、管制官は2日午後5時44分にJAL機に着陸許可を出す一方、海保機には同45分に誘導路上の滑走路停止位置までの走行を指示しただけで、滑走路への進入は許可していなかった。しかし、海保機は停止位置を越えて滑走路に入り、着陸してきたJAL機と同47分に衝突した。

 関係者によると、海保機の機長は当時の状況について、「進入許可を受けて滑走路に進入した」「離陸許可を受けた。エンジン出力を上げようとした」などと説明したという。交信記録と照らし合わせると、機長が管制官からの指示を取り違えた可能性が出ている。

 滑走路に進入した海保機について、JAL機のパイロット3人とも同社に「滑走路への進入中に視認できなかった」と説明。うち1人は「衝突直前に一瞬何かが見えたという認識、違和感があった」とも話しているという。また、この滑走路を担当する管制官らは国交省の聞き取りに「海保機の滑走路への進入に気づかなかった」と話していることが判明している。

 警視庁東京空港署捜査本部は5日、海保機で遺体で見つかった5人の身元がいずれも乗員と確認されたと発表した。5、6日に司法解剖し、詳しい死因を調べる。JALは5日午前、滑走路で炎上した機体の撤去作業を始めた。

 事故では、海保機の乗員6人のうち機長を除く5人が死亡。JAL機の乗客乗員379人はいずれも脱出したが、十数人がけがをした。【内橋寿明、木原真希】

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