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能登半島地震 情報収集難航、官邸に焦りの色 危機管理監は入院中


 能登半島地震の発生を受け、政府は情報収集を急いだが、冬季で日没が早いこともあって情報が思うように集まらず、首相官邸には焦りの色も見られた。

 「明朝まで夜を徹して現地情報を集めるよう(関係省庁に)指示した」

 岸田文雄首相は1日午後11時35分ごろ、首相官邸で記者団にこう語った。また水や食料、毛布や灯油など必要物資を被災地の要望を待たずに送り込む「プッシュ型支援」を実施するとした。

 地震発生を受けて同日午後5時16分ごろ、首相は官邸入り。政府は古賀篤副内閣相をトップとする内閣府の調査チームを編成し、自衛隊のヘリで石川県に派遣した。首相も坂口茂・輪島市長や泉谷満寿裕・珠洲市長から電話で被害状況などを聞き取った。

 だが、震災の影響で電話がつながりにくくなったり、土砂崩れなどで道路が寸断されたりしたため、救助活動やその前提となる情報収集は難航。官邸幹部は1日深夜、取材に「どこまで情報が集まり、更新されているのかわからない」と焦りの色をのぞかせた。松村祥史防災担当相も2日未明、官邸で記者団に「状況の把握に努め、アクセス道路の点検をしているところだが、夜なので状況がつかみにくい」と話した。

 2日朝になって、人的被害や家屋やビルの倒壊などの情報が入り始め、政府は同日午前9時23分ごろから、首相が本部長を務める非常災害対策本部会議を開いた。首相は会議終了後、記者団に「昨夜から全力を挙げて、情報収集に努めているが、道路寸断のため能登半島北部地域への立ち入りは、極めて困難な状況にある」とした。その上で、午前10時に全国で津波注意報が解除されたことから、今後、海上輸送ルートの確保を本格的に進める考えを示し、救助や被災者支援を進めるため、関係省庁に対し幹部を2日のうちに現地に派遣するよう指示したと明らかにした。

 さらに今後1週間程度は最大震度7程度の地震が警戒されるとして、首相は4日に予定していた三重県の伊勢神宮参拝を延期し、同所で予定していた年頭記者会見は官邸で行うとした。

 官邸の態勢を巡っては、村田隆内閣危機管理監が体調不良で災害対応ができていないことも明らかになった。林芳正官房長官は2日午後3時半過ぎの記者会見で「危機管理監が入院中の事態発生に備えて、あらかじめ事態対処危機管理担当の内閣官房副長官補が万全の態勢で準備をしていた」と説明。「政府の対応に支障はなかった」と強調した。【古川宗、池田直】

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