「ミライース成功でさらに短期開発推進」 ダイハツ第三者委会見/4

　トヨタ自動車の子会社のダイハツ工業であった車両の安全性を確認する試験での不正問題を調査してきた第三者委員会の貝阿弥誠委員長は20日、記者会見し、2014年以降に不正行為が増えたことについて、11年に「ミライース」の短期開発で成功したことを受け、13年から車種が増え短期開発がさらに推し進められたことが関係しているとした。

　1989年以降、長年にわたり不正行為が行われたことについて、貝阿弥委員長は「早期に不正を発見する仕組みができていなかった。短期開発をするにしても弊害が生じることを想定し、不正があれば早期に発見して手を打つという措置を講ずるべきだが、何ら講じられないままにきた」と述べた。

　報告書では経営陣の責任の重さに言及しているものの、経営陣の刷新の必要性については「委員会としてはそういうことを検討していない」とした。【山下貴史】