トヨタ自動車の子会社のダイハツ工業による車両の安全性を確認する認証試験での不正が1989年からあったことがわかった。原因究明などを進めていた第三者委員会(貝阿弥誠委員長)が20日公表した報告書で明らかになった。
報告書によると、89年4月に実施したエンジンに関する試験で、量産時にはしない加工をしてエンジン出力を向上させた。試験データなどの直接的な証拠は残されていないものの、関係者の証言などをもとに評価し、不正行為として認定したという。
89年の不正は1件のみで、報告書では全体的な傾向として「2014年以降の期間で不正行為の件数が増加している」とした。【山下貴史】