自民党派閥の政治資金パーティーに関する「政治とカネ」の問題を巡り、7日の参院外交防衛委員会で、「政府の立場」を理由に回答を控えてきた木原稔防衛相が野党の追及を受け、一転して自身の対応に言及し、紛糾する場面があった。
立憲民主党などは連日、衆参両院の各委員会で、自民党の政務三役を追及している。木原氏はこれまで「政府の立場で答えることは差し控える」として回答を避け、7日の参院外交防衛委でも、最初の質問者となった立憲の小西洋之氏から約30分間追及を受けたが、従来の答弁を繰り返した。
これに対し、次に質問した同党の福山哲郎氏は、木原氏が選挙応援演説を巡り、過去に「一議員としての党活動の一環だ」と答弁したこととの整合性を追及。木原氏は「なぜ今回は党の活動について答弁しないのか」と攻め立てられると、あっさりと「私の個人の政治資金の収支については、きちんと対応している」と回答した。
野党側は「数分のうちに閣僚の答弁内容が変わった」などと猛反発し、審議が約15分間中断した。再開後、福山氏は上川陽子外相にも追及の矛先を向けた。上川氏は回答を避ける姿勢を変えず、最終的に「議員個人としての対応は別途対応していく」と述べるにとどめた。【村尾哲】
