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イスラエル軍「シファ病院でトンネル発見」 ガザ地区は通信が停止


 イスラエル軍は16日、パレスチナ自治区ガザ地区の最大都市ガザ市にあるシファ病院の敷地内で、イスラム組織ハマスの地下トンネルの入り口や武器を積んだ車が見つかったと発表した。病院に隣接する建物からは、ハマスの人質になっていたイスラエル人女性の遺体も見つかったという。イスラエル軍はトンネルの中にハマスの「司令部」があるとみており、今後、トンネル内を捜索する方針だ。

 一方、ガザ地区では16日、燃料の枯渇により電話やインターネットの通信ネットワークが停止した。激しい戦闘が続く中、住民の混乱が深まりそうだ。

 イスラエル軍の発表によると、見つかった車にはブービートラップ(おとり爆弾)が仕掛けられ、多数の銃やロケット砲などが積まれていたという。軍はハマスが10月7日に実施した越境攻撃のために用意したが、最終的に使用しなかった車だとみている。

 病院に隣接する建物では、10月7日にイスラエル南部ベエリーから連れ去られた女性の遺体が見つかった。死因は明らかにしていないが、軍はガザ地区内で殺害されたとみている。近くにはハマスのものとみられる武器もあったという。また、市内のアルクッズ病院でも大量の武器や弾薬が見つかったとしている。

 米シンクタンク「戦争研究所」などによると、シファ病院の周辺ではハマスとイスラエル軍の激しい衝突が続いている模様だ。シファ病院の院長は16日、周囲がイスラエル軍の戦車で包囲され、建物の外では狙撃の危険があるため、病棟の間を医師が移動することもできない状態だと述べた。また、ガザの保健当局は16日、シファ病院の病棟や入り口がイスラエル軍のブルドーザーなどにより破壊されたと訴えた。

 ガザ地区では多くの医療機関で危機が深刻化している。ガザ地区北部のインドネシア病院の関係者は16日、中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」に「もはや患者に(医療)サービスやベッドを提供できない」と語り、病院としての機能を完全に停止したと明らかにした。また、パレスチナ赤新月社は16日、ガザ市のアハリ・アラブ病院がイスラエル軍の戦車に包囲されたと訴えた。周辺では銃撃や爆発もあり、敷地内で倒れている負傷者の救助にも行けない状況だという。

 こうした中、ガザ地区の二つの通信会社は16日、燃料が尽きたためネットワークが維持できなくなり、通信が完全に停止したと発表した。ガザ地区で支援を続ける国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリーニ事務局長は16日の記者会見で、「我々の支援活動を意図的にまひさせようとしている。燃料が来なければ人々が死に始める」と訴えた。

 一方、イスラエルメディアによると、イスラエルのガラント国防相は16日、ガザ市西部を制圧したと語り、地上作戦が「新たな段階に入る」と表明した。ただ、詳細は明らかにしなかった。

 また、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸からエルサレムに向かう幹線道路では16日、パレスチナ人3人がイスラエルの検問所に向けて発砲し、イスラエルの治安部隊の1人が死亡、5人が負傷した。ロイター通信によると、発砲した3人はその場で射殺された。ハマスの軍事部門が犯行声明を出した。【カイロ金子淳】

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