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市川猿之助被告に執行猶予判決 両親の自殺ほう助罪 東京地裁


 両親に向精神薬を飲ませて自殺を手助けしたとして自殺ほう助罪に問われた歌舞伎俳優の市川猿之助(本名・喜熨斗<きのし>孝彦)被告(47)に対し、東京地裁(安永健次裁判官)は17日、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役3年)の有罪判決を言い渡した。

 起訴状によると、猿之助被告は5月17日夜、東京都目黒区の自宅で、父親の市川段四郎(本名・喜熨斗弘之)さん(当時76歳)と母親(当時75歳)に向精神薬を飲ませて、両親の自殺を手助けしたとされる。猿之助被告は翌18日午前、自宅の半地下の自室で意識がもうろうとした状態で見つかった。

 検察側は公判で、猿之助被告が自身のパワハラやセクハラ疑惑が週刊誌で報道されることを知って自殺を決意し、両親に伝えると、一緒に自殺すると言われたと指摘した。両親の自殺の意思は猿之助被告によって誘発されたとし、「被告の責任は重く、強い非難に値する」と述べた。

 一方、猿之助被告は起訴内容を認めて、「記事の内容が(世間に)信じ込まれ、歌舞伎界を支えてくれてきた人が離れると考えた。後悔の思いでいっぱい」と振り返った。弁護側は、猿之助被告の親族らが監督・支援を約束しているとし、執行猶予付きの判決を求めていた。【斎藤文太郎】

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