大分県別府市で2022年6月、信号待ちのバイクに車で追突し、大学生2人を死傷させて逃走したとして、警察庁が道路交通法違反（ひき逃げ）容疑で重要指名手配した八田與一容疑者（27）＝日出町＝について、県警は10月末までに寄せられた情報が通算で3278件になったと明らかにした。約半数は、同庁が有力情報の提供者に最大300万円の「捜査特別報奨金」を支払うと公表した9月15日以降に寄せられた。
県警によると、同日以降1799件の情報が寄せられており、1カ月半で提供件数が倍になった格好だ。県警は情報提供の増加を受け、専従捜査員を増やしているという。
1799件のうち、最も多かったのは「店員が似ている」「電車の中で見た」などの目撃情報（1697件）。県内92件で、県外は1429件、他は場所が不明だった。地域別では、関東725件▽九州211件▽近畿207件の順だった。
11月は全国の警察が指名手配犯の捜査を強化する期間で、広報にも注力する。八田容疑者のポスターなどを約4万枚作って全国の警察署などに掲示。JR大分、別府、博多の各駅のデジタルサイネージ（電子看板）も使って事件の周知に努める。
県警は、八田容疑者によるひき逃げ事件を最重要課題のひとつに位置づけており、引き続き情報提供を呼び掛けている。連絡は別府署（0977・21・2131）へ。【神山恵】
