愛知県大治町のマンションで女性会社員(当時40歳)が包丁で刺され死亡した事件で、名古屋地検は26日、殺人容疑で送検された中学2年の長女(14)を殺人の非行内容で名古屋家裁に送致した。容疑を認め、「母親からの言動で疎外感を感じていた」という趣旨の供述をしているという。
長女は小学校高学年だった約2年前、母親が虐待した疑いがあるとして、児童相談所に一時保護されたことがあった。
事件は6日未明に発生。通報を受けた県警津島署員が駆けつけると、女性は居間に敷かれた布団の上で倒れており、血の付いた文化包丁(刃渡り約17センチ)がそばに落ちていた。署員が別の部屋にいた長女に「お母さんを刺したのか」と尋ねると、無言でうなずいたという。女性は約4時間半後に搬送先の病院で死亡が確認された。
捜査関係者によると、防犯カメラの映像などから長女が事件前日にドラッグストアで凶器とみられる文化包丁を購入していたことが確認された。【熊谷佐和子】