米国防総省のシン副報道官は25日、記者団に対し、ロシアの侵攻を受けるウクライナに米軍の主力戦車「M1エーブラムス」の第1陣が到着したと明らかにした。バイデン政権はM1エーブラムスで使用される対戦車弾として、貫通力の強い劣化ウラン弾の供与も表明している。
米政府は今年1月に31両のM1エーブラムスの供与を表明しており、ウクライナ兵はドイツで操縦訓練などを受けていた。シン氏は何両がウクライナに引き渡されたかは説明を避けた。国防総省の報道担当者は「M1エーブラムスの存在そのものがロシア軍に対する強力な抑止力になる」と強調した。
M1エーブラムスは劣化ウラン弾も使用する予定だ。劣化ウラン弾はウランの微粒子が人体に入り込んだ場合は「体内被ばく」を引き起こす危険性も指摘されている。【ワシントン鈴木一生】