公明党の北側一雄副代表は21日の記者会見で、国会議員が地方議員を公設秘書として兼職させる事案が相次いで発覚したことについて「制度の中身についても見直すべきはしっかり見直していく必要がある」と述べ、兼職を原則禁止にとどめている現行制度の見直しに言及した。
北側氏は会見で「我が党の地方議員の仕事ぶりを見ていて、とてもとても国会議員の秘書と兼任できるとは考えられない」と指摘。公設秘書と地方議員の報酬はいずれも税金から支払われていることに触れ、「確かに給与の二重取りと言われても仕方ない側面もある」と述べた。党内の状況に関しては「現職のままで公設秘書になったという例は私の知る限りではない」と説明した。
兼職問題を巡っては、日本維新の会の池下卓衆院議員（48）＝大阪10区＝が、地元の大阪府高槻市議だった男性2人を市議の任期中に公設秘書として採用していたことが発覚。その後、自民党の逢沢一郎元国対委員長（69）＝岡山1区＝ら自民の衆院議員2人と立憲民主党の衆院議員1人の計3人が、地方議員を公設秘書として兼職させていたことが明らかになった。
公設秘書の兼職は、2004年の国会議員秘書給与法改正で原則禁止されたが、国会議員が許可すれば兼職できる。【竹内望】
