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関東大震災直後、憲兵に殺害された橘少年の墓前祭 「保存会に感謝」


 関東大震災直後、憲兵らがアナキストの大杉栄らを殺害した「甘粕事件」から100年の16日、一緒に殺害された大杉のおい、橘宗一(むねかず)少年(当時6歳)を追悼する墓前祭が名古屋市千種区の日泰寺墓地で開かれた。

 宗一少年は1923年9月16日、おじの大杉とその妻・伊藤野枝と東京に出かけた際、憲兵隊に連行されて3人とも殺害され、遺体は井戸に捨てられた。

 事件から4年後に父惣三郎が墓碑を建立。約半世紀、その存在は忘れられていたが、関係者14人が発起人となり保存会を結成し、75年から毎年墓前祭を開いている。

 この日は僧侶が読経する中、約120人の参列者が献花や焼香をした。祖父が宗一少年の父惣三郎の兄で、橘家を継ぐ幸典さん(87)=愛知県あま市=ら親族も参列した。

 保存会の発起人は現在、「戦争と平和の資料館ピースあいち」理事の竹内宏一さん(82)のみで、関係者の間では墓碑の存続が課題になっている。幸典さんは参列者を前に、100年を区切りに墓碑をあま市にある橘家の菩提(ぼだい)寺に移す意向を説明。「保存会のみなさんには半世紀にわたり感謝申し上げる」と述べた。今後は別の形で墓碑を保存し、墓前祭を続けるという。【川瀬慎一朗】

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