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「これからベッドに」 バイデン氏、記者会見を答弁途中で打ち切り


 バイデン米大統領(80)が10日夜、訪問先のベトナムの首都ハノイで記者会見した際、質問に答えている途中に会見が打ち切られた。バイデン氏は会見終了直前に「私はこれからベッドに向かう」と冗談交じりに疲れを吐露し、言葉がすらすら出てこない場面もあったため、側近らが体調に配慮した可能性があるが、まだ発言中だっただけに米メディアは「不意の打ち切り」と批判的に報じた。

 バイデン氏は2024年11月の大統領選で再選を目指しているが、世論調査では高齢による心身の衰えへの懸念が根強い。ライバルのトランプ前大統領がソーシャルメディアで「会見での様子を見たか。二つの文さえ、まとめて話せない。過去最悪の外交舞台だ」と早速批判するなど、今回の会見の様子もマイナス材料になりそうだ。

 バイデン氏は7~10日に主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれたインドとベトナムを歴訪し、10日午後9時過ぎから一連の外国訪問を総括する会見を開いた。

 冒頭発言後、事前に用意された五つの質問に答えて約25分が経過すると、「あなた方はどうか知らないが、私はこれからベッドに行く」と発言した。追加でインドでの中国の李強首相との対話に関する質問が飛ぶと、「(米中関係の)安定について話した。対立的ではなく、彼から私の方に来た。彼は……」などと再び答え始めたが、答弁の途中でホワイトハウスのジャンピエール報道官が突然、「皆さん、ありがとうございます」と打ち切り、会場には大音量で音楽が流れた。

 バイデン氏が立ち去ろうとすると、さらにベトナムの人権問題に関する質問が出て、「会った相手には必ず(問題を)提起した」と答えたが、音楽が邪魔して聞き取りにくい場面があった。【ワシントン秋山信一】

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