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バイデン氏、中国とロシアの首脳欠席でG20サミット主導へ


 バイデン米大統領は8日、インドの首都ニューデリーでモディ首相と会談した。現地で9日に開幕する主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に先だって、ロシアによるウクライナ侵攻や気候変動問題への対応などで方針をすり合わせた。バイデン氏は、専制主義と批判している中国とロシアの首脳がG20サミットを欠席する中、民主的な価値観を前面に掲げ、「グローバルサウス」(新興・途上国)への支援強化を主導したい考えだ。

 米インド両政府は首脳会談後に共同声明を発表した。自由、民主主義、人権などの共通の価値観が「両国が享受する成功に不可欠であり、両国関係を強化する」と明記。G20サミットの重要性を再確認し、その成果が「持続可能な開発や多国間協力の強化などを促進させる自信がある」と表明した。

 モディ氏は6月に国賓として米国を訪問しており、バイデン氏との会談で米印両国の企業がインドが製造する戦闘機のジェットエンジンを共同生産することで合意している。軍事活動を活発化させている中国の脅威を踏まえたもので、共同声明では米印のさらなる防衛協力を確認。半導体の供給網や先端技術、原子力などの分野で連携を強化することでも一致した。

 バイデン氏はG20サミットで、中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」を通じた過剰融資で「借金漬け」になっている途上国を念頭に、「透明性が高く良質な投資」(サリバン米大統領補佐官)の必要性を強調。世界銀行などの国際開発金融機関の改革や、低・中所得国への「有意義な債務救済」を提供するよう各国に呼びかける。

 G20サミットには、ロシアのプーチン大統領や中国の習近平国家主席が欠席した。一方で、ウクライナのゼレンスキー大統領は招待されなかった。議長国のインドは伝統的な友好国であるロシアによるウクライナ侵攻の批判は避け、米欧を中心とした対露制裁にも加わっていない。

 そのため、サミットの成果として、ロシア非難を盛り込んだ首脳宣言の採択も危ぶまれている。バイデン氏は、モディ氏の立場を尊重しつつも、各国にウクライナ支援継続の重要性を訴える方針で、難しいかじ取りが迫られている。【ワシントン鈴木一生】

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