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インド人に生活支援提供、アプリ開発中 ベンチャー企業とスズキ協業


 外国人労働者向けアプリを開発する名古屋市西区のベンチャー企業「KUROFUNE」(倉片稜社長)が自動車メーカーのスズキと協業し、インド人に特化した生活支援サービスを提供するアプリの開発を始めた。雇用する企業向けにカスタマイズされたサービスの提供が狙いだ。従業員の日本での生活の満足度向上につなげ、激化する外国人材の獲得競争に役立てる。

 スズキはインド市場で、販売台数が約50%と圧倒的なシェアを誇る。現地法人はもちろん、日本国内でも技術部門を中心に外国人従業員が重要な仕事を担う。特にインド人は、ITエリートを養成するインド工科大から直接採用するなど獲得に力を入れている。

 KUROFUNEは2018年に設立。技能実習生など外国人労働者の生活を支援するため、医薬品を母国語でオンライン購入できるサービスや24時間の生活相談サービスなどをアプリで提供している。雇用する企業が福利厚生の一環として契約するしくみだ。

 これまでは7カ国出身の同社のスタッフたちが、独自のネットワークで情報を収集していた。在住者の多いベトナムやインドネシア、中国、フィリピンなどの人たちを想定し、サービスの開発につなげてきた。

 今回はスズキのインド人従業員に直接ヒアリング。日本の生活で感じる悩みや不便な点などを把握し、解決策となるような新規サービスを考案する。それをもとにさらに従業員と議論を重ね、12月の提供開始を目指す。

 ヒアリングは7~9月に実施。これまでに、牛肉を食べないヒンズー教徒やベジタリアンから食事に関する悩みが出た。キャッシュレスが進んでいるインドに比べ不便を指摘する声もあった。

 倉片社長は「スパイスが自宅に届くとか、日本語の成分表示を読み取って翻訳するサービスがあってもいい。スズキとの協業は(社外の知見などを活用して変革する)オープンイノベーションのいい例だと感じている」と話す。「自動車業界ならでは」といったニーズもくみとり、今後の展開につなげたい考えだ。

 スズキ広報部の水谷光(みつる)・東京広報グループ長は「誰でも仕事の前にまず生活があり、不安を極力払拭(ふっしょく)し、サポートしたい。小さいことかもしれないが、外国人材を確保するために重要だと思う」と期待を寄せている。【太田敦子】

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