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「餓死すればキリストに会える」 ケニア・カルト教団 400人超集団死


 ケニア東部のシャカホラの森で今年3月、多くの遺体が見つかり、発掘作業が続いている。既に400体以上が見つかった。遺体は地元のキリスト教系カルト教団「グッド・ニューズ・インターナショナル」(GNI)の信者のものだ。社会から隔絶して過激化した教団は「餓死すればキリストに会える」と説き、信者たちが従ったために悲劇が生まれた。

 GNI教祖のポール・マッケンジー氏は2019年以降、400世帯とも言われる信者を連れて森に集団入植した。23年1月から子供、女性、男性の順に断食して死んでいく計画を立て、多くの信者が従おうとした。ただ、「生きたい」という人間の本能は強く、一個人の意志だけで死ぬまで断食するのは不可能に近い。そこではさまざまな「強制」が行われていた。

 ケニア政府や警察は、GNIが危険な団体だと認識していながら対策は後手に回り、大量死を防げなかった。事態を急展開させたのは、人権団体のメンバーらが最初に救出した5歳児の証言だった。警察は今年3月の事件発覚後、マッケンジー容疑者を逮捕し、他の数十人の信者らと共に殺人や自殺ほう助などの容疑で捜査を続けている。

 シャカホラの森は、ケニア東部のインド洋沿岸の都市マリンディから車で1時間ほどの場所にある。8月に訪ねると、現場は立ち入り規制されていた。村の若者らに声をかけると、スコップで無残な遺体を掘り起こすアルバイトの実態を教えてくれた。

 「貴重な現金収入なので断るわけにはいかないが、ストレスが大きすぎる。皆、作業の前後には酒を飲んで気を紛らわせている」。ジョナサン・ジェフワさん(28)はそう話した。【ケニア東部マリンディで平野光芳】

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