自宅で大麻を所持したとして大麻取締法違反に問われた俳優の永山絢斗被告（34）は28日、東京地裁（寺尾亮裁判官）で開かれた初公判で起訴内容を認めた。「大麻を使うと、リラックスした気持ちになって眠ることができた」と動機を説明した。検察側は「周囲からやめるよう注意されても続けていた。依存性が認められる」として懲役6月を求刑し、即日結審した。判決は9月1日。
検察側は冒頭陳述で、永山被告が中学2年で初めて大麻を使用したと指摘。18～19歳ごろに知人の勧めで使用を再開し、継続的に吸引していたとした。
永山被告は被告人質問で、大麻の所持が発覚して周囲に迷惑をかけることも考えたとしつつ、「逮捕されると思わず、続けてしまった」と振り返った。今後については「許されるならば表現の仕事をしたいと思っている」と話した。
当面は母親と同居し、密売人らと接触しないようGPS（全地球測位システム）機器で監督を受けるといい、「自分の甘さと弱さから多くの人たちに迷惑をかけた。申し訳ございませんでした」と謝罪した。
起訴状によると、永山被告は6月15日、東京都内の自宅で乾燥大麻約1・694グラムを所持したとされる。
永山被告は2007年に俳優としてデビューし、10年公開の映画「ソフトボーイ」で日本アカデミー賞の新人俳優賞を獲得。24年の大河ドラマ「光る君へ」にも出演予定だったが、逮捕を受け降板した。【斎藤文太郎】
