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「220円~」のはずが25万円請求 悪質トイレ修理業者の名前公表


 「220円~」のはずが「25万円」請求――。「関東最安値」などとうたうトイレ修理の業者から法外な料金を請求されたという相談が各地の消費生活センターなどに寄せられている。被害に遭った男性の母親によると、業者は「バカ」などと暴言も浴びせたという。母親が毎日新聞の取材に実態を証言した。【御園生枝里】

 この業者は東京都台東区の「RS設備」。消費者庁が24日、ウェブサイトで低額な料金を表示しながら、追加工事が必要などと高額な料金を請求していたとして消費者安全法に基づき業者名を公表した。

 RS設備の代表者は3月に廃業したと消費者庁に説明し、ウェブサイトも6月ごろには見られなくなったという。

請求額を拒絶すると…「バカ」と暴言

 母親によると、関東地方に住む20代の男性は2022年12月、1人で暮らす自宅でトイレが詰まったため、RS設備に修理を依頼した。

 この業者が運営していたウェブサイト「水の関東24」では「水漏れ・つまり修理 関東最安値220円~」「最短10分で駆けつけます!」「明確な金額を提示! 追加料金一切なし!」などとうたっていた。

 しかし、修理工事が始まると「器具を持ってこないといけない」などと話し、当初の金額より上がって、請求されたのは25万円だった。

 男性が「払えない」と伝えると、「バカ」「そんなお金も払えないのか」と暴言を吐かれたという。最終的には12万7000円を請求され、同社が指定する銀行口座に振り込んだ。

 男性はその後、母親に無料通信アプリ「LINE(ライン)」で「高かった」「ひどい対応で感じが悪かった」と連絡した。母親は、消費生活センターに相談してクーリングオフの手続きを取るよう勧めた。

 現在は工事代金の返金などを求める少額訴訟を進めているが、解決の見通しは立っていない。母親は「息子は1人暮らしを始めて1年ほどだったので、トイレが詰まってどうしていいか分からず、焦ってしまったのではないか。支払う前に相談したり、賃貸住宅なので大家さんに相談したりできればよかったのですが……」と悔やんだ。

一般的な料金の数倍 80万円請求例も

 消費者庁によると、ウェブサイトを通じて依頼すると、RS設備から作業員が派遣され、最初は数千~数万円程度の低額な料金を示すが、薬剤を投入したり機械を使ったりする追加工事が必要と説明し、工事終了後に請求された金額は一般的な料金よりも数倍高額だった。80万円を請求された例もあるという。

 この業者に関する消費生活センターなどへの相談は22年7月~23年5月に355件あった。このうち、料金を「支払った」としたのは294件で、総額約5892万円に上った。同センターの介入で一部を返金された人もいるという。

 ネット交流サービス(SNS)で被害を訴える人は他にもおり、他の業者の名前も挙がっている。

 男性の母親は「知識がない人は請求額をそのまま支払ってしまう可能性があり、インターネットで修理業者を検索した時に、消費者庁の注意喚起が上位に表示されるなどの対策をしてもらえたら」と話している。

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