日本大学アメリカンフットボール部の学生寮(東京都中野区)で覚醒剤や大麻を所持したとして逮捕された部員が、警視庁の調べに「他の部員も大麻を使っていた」という趣旨の供述をしていることが、捜査関係者への取材で判明した。関与が疑われる男子部員4人から任意で事情聴取していたことも新たに判明。警視庁は部内で大麻の使用が広がっていた可能性もあるとみて詳しく調べている。
捜査関係者によると、逮捕された3年生の北畠成文容疑者(21)は大麻の使用を認めた上で、「大麻を使っていたのは自分だけではない」「自分が大麻を使っていたことは、他の部員や先輩たちも知っていた」などという趣旨の説明をしているという。
容疑者の供述やスマートフォンの解析結果などから、他にも複数の部員が大麻などを所持していた疑いが浮上したため、警視庁は22日、大麻取締法違反容疑などでアメフト部の寮に2度目の家宅捜索に入った。この日の捜索では、関与が疑われる部員の部屋や共用スペースを調べたほか、関係する部員らに任意でスマホの提出を求めたという。
日大は部員逮捕から5日後の10日にコメントを発表。「この度の問題は部員1名による薬物単純所持という個人犯罪」などとして、部の無期限活動停止処分を解除していた。【遠藤龍】