不動産会社「リベレステ」前社長を特別背任容疑で書類送検

　東証スタンダード上場の不動産会社「リベレステ」（埼玉県草加市）による出資法違反事件で、警視庁生活経済課は31日、同社の前社長、河合純二被告（74）＝埼玉県越谷市、出資法違反で起訴＝を会社法違反（特別背任）容疑で書類送検した。リベ社を巡る一連の捜査は終結となる。

　河合被告は不動産購入を条件に違法な高金利で現金を貸し付ける「抱き会わせ融資」をしていたとして逮捕、起訴されている。

　書類送検容疑は2021年5～10月、リベ社の取引先企業3社に指示し、土地取引などの代金として本来はリベ社に支払われる約2454万円を知人男性の会社の口座に振り込ませたとしている。「指示は出したが、損害を与える目的はなかった」と容疑を一部否認しているという。

　生活経済課によると、河合被告は知人に「転売利益10％」を約束して自社所有の山林を1億5000万円で売却。しかし、実際には1億円弱でしか転売できず、損失分を補塡（ほてん）するためにリベ社が得るはずだった利益を流用したとみられる。【加藤昌平】