救急隊員のコンビニ利用 消防局が発表 理解求めるプレートも作成

　コンビニ利用にご理解を――。相模原市消防局は、救急隊員が出動の帰りに食料品の購入でコンビニエンスストアを利用すると発表した。既に利用を始めている他自治体の消防局には「何で救急隊がコンビニに寄るのか」と住民から疑問・意見が寄せられることがあるといい、あえて発表することで理解を求めることにした。

　相模原市消防局によると、2022年夏はコロナ禍に熱中症搬送が重なり、救急搬送に出た救急隊が消防署に帰着する前に次の救急搬送の要請が入り、隊員が食事になかなか行けないケースが発生した。今夏は暑い日が続き、20日午前0時時点で、救急出動が前年同期比5％増の2万3055件となっている。

　コンビニで購入した食品は最寄りの消防署に持ち込んで食べることを基本とするが、深夜などはコンビニのイートインコーナーを利用する場合もあるという。コンビニ利用時に、停車中の救急車のダッシュボードに理解を求めるプレートもわざわざ作成した。

　市消防局は「次の命を救うためのエネルギー補給です」と市民に理解と協力を求めていく。【佐藤浩】