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祇園祭に人、人、人 稚児のしめ縄切りに聴衆「おぉー」 京都


 京都・祇園祭は17日、前祭(さきまつり)の山鉾(やまほこ)巡行を迎えた。沿道には15万人が詰め掛け、宵山(14~16日)と合わせると人出は延べ82万人。前祭と後祭(あとまつり)に分かれた2014年以降では最多となった。外国人観光客の姿も目立ち、祭礼の本格的な再開を印象づけた。【南陽子、鈴木健太郎】

 午前9時過ぎ、四条通であったしめ縄切り。長刀鉾(なぎなたほこ)の稚児、瀧光翔(ひかる)さん(11)の一挙手一投足が通りに静寂をもたらした。太刀を抜き、「カン」と乾いた音を立てて一刀両断すると、「おー」というどよめきと拍手が起きた。

 京都に移転した文化庁の都倉俊一長官も見守った。かみしも姿で四条通を歩き、「歴史を体現している実感があった。京都から全国へ、世界へ日本の文化を発信したい」と述べた。

 郭巨山(かっきょやま)の後方を飾る「見送(みおくり)」に注目が集まった。茶道裏千家前家元、千玄室さん(100)の筆になる漢詩を金糸で刺しゅう。郭巨山保存会理事の白石英範さん(55)は「100歳のお祝いとして30年ぶりに飾った。青空にきらびやかに映え、皆さんに喜んでいただけたのでは」と話した。

 京都市観光協会は市役所向かいに1席40万円の「プレミアム観覧席」を初めて設置。外国人観光客らが京の「おばんざい」などを楽しみ、祭りを堪能した。収益を文化維持などに充てようと外国人富裕層向けに企画。山鉾が方向を変える「辻回し」などを間近に見られる場所で、84席のうち65席が売れたという。スペインから来たオライア・アラバルトさん(26)は「こんなに近くから迫力ある巡行を見られた」。米国から家族と訪れたアーチャー・カナジズさん(8)は「おはやしのメロディーも面白かった」と笑顔を見せた。

 しめ縄切りから2時間後、稚児の役目を終えて鉾を降りた瀧さん。「みんな見てくれて自分も頑張れた。すごく楽しかった。自分の今できることをやり尽くせた」と晴れ晴れとした表情だった。

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