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札幌ホテル殺人 遺体発見から1週間 同行者の足取り分からず


 札幌市中央区のホテル客室内で頭部を切断された男性の遺体が見つかった殺人・死体遺棄事件は9日、遺体発見から1週間を迎えた。北海道警は札幌中央署に捜査本部を設置し、240人態勢で捜査しているが、容疑者の特定につながる有力な手がかりはつかめていない。人通りがあり、防犯カメラも多く設置された道内最大の繁華街・ススキノの一角で何があったのか。

 事件が発覚したのは2日午後3時ごろ。札幌市中央区南8西5のホテルで、チェックアウトしないことを不審に思った従業員が客室の浴室内で遺体を発見した。室内で争った形跡は確認されず、遺体には身を守る時にできる防御創もなかったことから、抵抗する間もなく殺害されたとみられている。

 殺害されたのは北海道恵庭市の男性会社員(62)。捜査関係者によると、男性は1日、自宅から車で札幌市に向かった。車を中央区内の有料駐車場に止め、市内で行われたイベントに1人で参加。その後、現場のホテル近くである人物と合流している。道警が、事件に関与したとみている人物だ。

 1日午後11時ごろ、2人はホテルに入室した。約3時間後の2日午前2時ごろ、ホテルの防犯カメラには男性と一緒に入室した人物が、1人で出ていく様子が映っていた。男性の同行者は小柄で、つばのある帽子をかぶり、黒い大きなスーツケースを引いていたが、捜査をかく乱する目的からか、入室時とは異なる上下黒い服に着替えていたという。室内からは男性の衣類や所持品、遺体の頭部は発見されておらず、道警はこの人物がスーツケースなどに入れて現場から持ち去った可能性があるとみる。

 事件が起きたのは土曜の夜から日曜未明にかけての時間帯だった。現場の向かいにあるホテルの女性従業員は「この辺りは年齢や性別に関係なく、さまざまなカップルが通るホテル街で、土日の夜はにぎやかで人通りも多い」と話す。そんな中、同行者はどこに消えたのか。周辺に設置された防犯カメラから、逃走経路は少しずつ明らかとなっているが、依然として謎も多い。

 捜査関係者によると、ホテルを出た同行者は一度、南方向に歩き始めた後、引き返してホテルの前を通って西へ立ち去る姿が防犯カメラに映っており、逃走方向に迷っていた可能性もうかがえる。ただ、その後に付近で車やタクシーに乗った姿は確認できていないという。ある捜査幹部は「カメラがあるからといって、全部がリレーになって使える映像というわけではない。足取りは分からない」と語る。

 捜査本部は引き続き、現場周辺での聞き込み捜査や、防犯カメラやタクシーのドライブレコーダーなどの映像を解析し、逃走した人物の行方を追う。【金将来、後藤佳怜】

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