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津・4歳暴行死 容疑の母、死亡の三女だけ育児放棄か 体にあか


 先月、津市久居野村町のアパートで4歳の女児が死亡し、傷害致死容疑で中林りゑ子容疑者(42)が逮捕された事件を巡り、中林容疑者の3人の子どものうち三女の体にだけ、あかがたまり、爪が伸びたままの状態になっていたことが、捜査関係者への取材で分かった。長女と次女には同様の状態は見られなかったとして、三重県警は三女が母親からネグレクト(育児放棄)を受けていた可能性があるとみて調べている。

 逮捕容疑は、中林容疑者は5月22日ごろ、自宅で高さ30センチのテーブルに上がった三女ほのかちゃんを床に転倒させ死亡させた、としている。ほのかちゃんは同25日、中林容疑者の通報で病院に搬送されたが、翌日に急性硬膜下血腫で死亡した。司法解剖時、身長95センチ、体重12キロで、体重は平均より4キロ軽かった。食事を十分にとっていなかった疑いもあるという。

 捜査関係者によると、中林容疑者はほのかちゃんの背中に右腕を当てて転ばせたことは認めているが、殺意は否定している。【原諒馬】

◇県、緊急改善策取りまとめへ

 事件を受けて三重県は4日、対応検討会議を設置した。外部有識者による検証委員会の結論を基に、県や県警などで具体的な再発防止策を協議することが目的。同日の記者会見で一見勝之知事が発表した。

 事件に関する県の対応検討会議は、一見知事や副知事、教育長や県警本部長などで構成する。まずは来週中に、検証委の結論を待たず緊急に必要な改善策を議論し、取りまとめる。

 また、一見知事は同日の記者会見で、児童相談所の対応を検討する検証委の初会合を、14日に開くと発表した。検証委はその後は月1回程度開催し、半年~1年をめどに報告書を取りまとめる見込み。

 検証委は法律や医療、教育などの分野の有識者5人で構成する。いずれも、児童福祉について検討する県社会福祉審議会こども相談支援部会の委員を務めている。

 死亡した女児を巡っては、2022年2月に虐待の疑いがあると児相は通報を受けたが、一時保護を見送った。また、同年7月以降、女児が保育園に登園しなくなっても、児相は母子と直接会わず、姉の通っている学校など周辺からの情報による安否確認にとどまっていた。

 22年7月に登園しなくなってから事件までの1年弱、直接会って状況を確認しなかった児相の判断について、一見知事は「いいはずがない。きょうだいが通常通り登校しているから大丈夫などという思い込みもあったかもしれない。本人を目視するということが子どもの虐待を防止するためには何よりも重要だ」と指摘。さらに、「関係者の連携も十分に取れていたのかという反省点もある」と述べた。【寺原多恵子】

津市長「再登園へ務め果たした」

 事件を巡り、津市の前葉泰幸市長は4日の記者会見で、市の担当部署の対応について、県の児童相談所などの関係機関との実務者会議で女児が保育園に登園していないことは報告していたとして、「再登園できるよう務めを果たしていた」と説明した。

 その上で、「児童相談所へ、もっと強く(関与を求める)アプローチができたのではないか」と述べた。市独自の第三者委員会を立ち上げる考えはないとし、「県の委員会の調査に全面的に協力したい」と話した。【下村恵美】

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