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ワグネル反乱は「行き当たりばったり」 情報漏れで急きょ蜂起か


 ロシアの民間軍事会社「ワグネル」による武装蜂起は、情報漏れで行き当たりばったりの反乱になったのが実態だった――。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は28日、米欧の政府関係者らの分析としてこのような見方を伝えた。

 WSJによると、ワグネルの創設者プリゴジン氏は当初、ロシアのショイグ国防相とゲラシモフ参謀総長の拘束を計画。2人は今月下旬にウクライナと国境を接するロシア南部を視察する予定だったといい、プリゴジン氏はその機会を狙っていたという。

 しかし、実行予定日の2日前にロシア連邦保安庁(FSB)がこの計画を把握。情報が漏れたことに気づいたプリゴジン氏は急きょ計画を変更して23日に武装蜂起を宣言し、翌日に南部ロストフ州の州都ロストフナドヌーの軍管区司令部を制圧した。

 その後、プリゴジン氏はワグネルの部隊の数千人にモスクワへの進軍を命令。自身はロストフ州にあるシェルターから指揮していたという。プリゴジン氏は武装蜂起の意思を一部のロシア軍幹部に伝えていたと見られており、ロシア軍が加わることで反乱が成功すると見込んでいた模様だ。

 WSJによると、プーチン露大統領直属の治安組織「国家親衛隊」のゾロトフ長官は27日、ロシア国営メディアに対し「プリゴジン氏が22~25日に反乱を起こす準備をしているとの情報提供があった」と話したという。

 米欧の情報機関も通信傍受や衛星画像の分析から反乱の動きを早くから把握していたとされる。ワグネルが武装蜂起に踏み切る数日前には戦車や装甲車、大量の弾薬や燃料が集められていた。当初の計画は成功する可能性が高かったが、米欧の政府関係者は情報漏れの後は場当たり的な行動になったと分析しているという。

 ワグネルはロシアによるウクライナ侵攻で東部バフムトでの戦いに従事していた。プリゴジン氏は物資の補給などを巡ってショイグ氏やゲラシモフ氏を名指しで公然と批判していた。

 バイデン米大統領は28日、プリゴジン氏がショイグ氏らの拘束を計画していたのかと記者団に問われ「まだ分からない」と述べた。【ワシントン鈴木一生】

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