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「プリゴジン氏所在不明」報道担当者明かす ベラルーシへ出国予定


 ロシアで反乱を起こし、1日で撤退した民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジン氏の報道担当者は25日、同氏の所在は不明と露メディアに明かした。プーチン大統領の方針で、罪に問われず隣国ベラルーシへ出国する予定だった。露メディアは26日、連邦最高検関係者の情報として、プリゴジン氏に対する武装反乱組織容疑の捜査は継続中と一斉に報道。プーチン長期政権下のロシアでは前代未聞の反乱を巡り、首謀者の安否と処遇は再び不透明になっている。

 武装蜂起したワグネルは24日に南部ロストフ州の南部軍管区司令部などを無血制圧し、軍用車で車列を組んで首都モスクワへ向かった。その後、ベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介を受けて進軍を停止し、反乱を収束させた。

 プリゴジン氏は24日夜、ロストフ州の軍司令部を車で離れる様子が動画に映っていたが、その後は連絡が取れていないという。米CNNによると、ベラルーシ当局もプリゴジン氏が同国入りしたか否かや、その地位がどうなるかについて確認できていない。プーチン、ルカシェンコの両氏は24日に続き25日にも電話協議しており、プリゴジン氏の処遇などに関して協議した可能性がある。

 一方、ロシアの在外・独立系メディア「メドゥーザ」は反乱収束までの経緯について、露大統領府に近い関係者の話として内情を報じた。プリゴジン氏はワグネルの軍事行動への賛同が国内で広がっていないと途中から認識し、強硬姿勢から交渉へ転じたという。24日正午ごろまでにプーチン氏に連絡を取ろうと試みたが拒否され、プーチン氏最側近とされるパトルシェフ安全保障会議書記らとの交渉に移ったとされる。

 プリゴジン氏が「信頼できる第三者」を交渉に加えるよう求めたため、ルカシェンコ氏らが乗り出したという。この報道が正しければ、プリゴジン氏が次第に弱気になったことになる。また、米シンクタンク「戦争研究所」は25日、ワグネルが不十分な装備でモスクワに近づき、必要な軍事的支援が間に合わない状況に陥る中、プリゴジン氏がルカシェンコ氏の仲介を受け入れた可能性があるとの見方を示した。

 今回の反乱では、ワグネルと軍の部分的な衝突が報じられた。戦争研究所はワグネルが露軍のヘリ7機と輸送機を撃墜した可能性があると分析。ウクライナメディア「ウクラインスカ・プラウダ」は、複数の露メディアを引用し、露軍側はヘリ搭乗者ら少なくとも兵士13人が死亡したと報じた。

 プーチン政権が一度は罪に問わないと決めたプリゴジン氏と同調したワグネル戦闘員の処遇について、軍の犠牲情報の拡散を踏まえて再考した可能性もある。

 バイデン米大統領は25日、ウクライナのゼレンスキー大統領と、今回の反乱などを巡るロシア情勢やウクライナの反転攻勢について電話協議した。バイデン氏は米国の揺るぎない支援を改めて表明した。

 ブリンケン米国務長官は25日、米ABCテレビのインタビューで「ロシアのウクライナ侵攻継続が困難になる可能性もある」と指摘した。【松岡大地、ワシントン鈴木一生】

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