「習氏は独裁者」発言のバイデン氏 「真実の言及は避けない」

　バイデン米大統領は22日、中国の習近平国家主席を「独裁者」と米西部カリフォルニア州での選挙イベントで呼んだことについて、米中関係に影響は与えないとの見方を示した。そのうえで、「中国との関係で真実と思うことを避けて話すことはしない」と強調した。インドのモディ首相との共同記者会見で述べた。

　バイデン氏は20日の支持者向けの選挙イベントで、今年2月に中国の偵察用気球が米領空に侵入した問題について言及し、習氏は気球がどこにあるか知らず「とても憤慨した」と説明。「独裁者にとって何が起きたのか知らないことは恥ずかしいことなのだ」と話していた。

　バイデン氏はこの日の会見で、気球問題が米中関係に「混乱を招いた」と改めて説明。習氏らと会談を重ねたブリンケン氏の18～19日の訪中を「素晴らしい訪問だった」と評価し、「近い将来の習氏との会談を楽しみにしている」と話した。【ワシントン鈴木一生】