沈没した「タイタニック号」探索の潜水艇が行方不明に 米メディア

　1912年に氷山と衝突して沈没した英国の豪華客船タイタニック号の残骸を探索する潜水艇が、北大西洋で行方不明になった。米メディアによると、19日から米沿岸警備隊が捜索・救助活動を行っている。潜水艇の乗員数など詳細は明らかになっていない。

　潜水艇を運行していたのは、海底の科学探査やツアーなどを企画する米国のオーシャン・ゲート社。米メディアや同社のホームページによると、潜水艇は5人乗りで、7泊8日で1人あたり25万ドル（約3500万円）のカナダ発タイタニック号探索ツアーも企画していた。今回の航海で一般客が乗っていたかは不明だ。

　タイタニック号は、英国から米ニューヨークへ向かう初めての航海で沈没し、乗員乗客約2200人のうち1500人以上が死亡した。カナダ・ニューファンドランド島の南東600キロメートル沖の海底3800メートルに沈む。残骸は1985年に発見され、現在に至るまでさまざまな調査が行われてきた。【ニューヨーク八田浩輔】