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岐阜・陸自発砲 18歳候補生、採用時の適性検査は「問題なし」


 岐阜市の陸上自衛隊射撃場で隊員3人が銃で撃たれて死傷した事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された自衛官候補生の男性(18)が、採用時の適性検査で問題なしと判断されていたことが、陸自への取材で判明した。捜査関係者によると、候補生は逮捕後の調べに対して特定の隊員に対する不満を漏らしていないという。4月に入隊してから約2カ月半で事件が起きており、岐阜県警と陸自の警務隊が事件に至る経緯を慎重に調べている。

 県警や陸自によると、候補生は14日午前9時10分ごろ、岐阜市の陸自日野基本射撃場で、指導役の隊員3人に向けて自動小銃を発射。守山駐屯地(名古屋市)に拠点を置く第35普通科連隊の菊松安親1等陸曹(52)が胸に、八代航佑3等陸曹(25)が脇腹に銃弾を受けて死亡し、原悠介3等陸曹(25)が左太ももに全治3カ月の重傷を負った。

 候補生は4月に同連隊の教育隊に入隊。自衛官候補生の採用試験には自衛官としての適性検査や口述、筆記などの科目があるが、陸自によると、適性検査で問題は確認されなかった。入隊後は教官や助教など指導役が候補生たちの心情の変化を把握するようにしているが、入隊後の行動についても現時点で問題点は明らかになっていないという。

 死傷した3人はこの候補生を直接指導する立場ではなかった。陸自関係者は「直接指導する立場の隊員たちであれば、叱ったり励ましたりと、その時々の状況を見ながら若い隊員と接しているはずだ」と指摘する。陸自トップの森下泰臣・陸上幕僚長は記者会見で、逮捕された候補生が悩みや問題を抱えていたかについて「承知していない」と説明している。事件当日に突発的に犯行に及んだ可能性もあり、県警や陸自は逮捕された候補生から事情を聴いて動機を調べている。

 事件では、現場の射撃場で14日午前8時ごろから安全教育が行われ、候補生約70人と指導役の教官や隊員約50人が参加。同9時ごろから実弾を使った実際の訓練が始まった直後、射撃の順番を待っていた候補生が突然銃を発射した。候補生は3人に対して計4発を撃った後、その場で取り押さえられたが、その際に壁に向けてさらに発射したという。実弾の射撃訓練は事件が起きた14日が最後で、実技試験に当たる「検定」が実施されていた。【松浦吉剛、森田采花】

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