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名古屋城バリアフリー化 昇降機導入どこまで 12日に市が方針か


 木造復元が計画される名古屋城のバリアフリー化を巡る議論が大詰めを迎えている。名古屋市の河村たかし市長は12日の検討会議で市の方針を示したい意向だ。「史実に忠実な復元」を目指す河村市長が、最上階まで上がれるエレベーター設置を求める障害者団体らと、どこまで歩み寄れるかが注目される。【川瀬慎一朗】

 市は、新たな天守閣に、車いす利用者と介助者1人が乗れる小型昇降機を導入するとしている。「地上から天守1階まで」を最低限とし、上層階への設置について検討中だ。

 5日に開かれた有識者によるバリアフリー検討会議では、建築士の男性が「かつての天守は為政者のための施設だが、今回は市民のため。市民が分け隔てなく見学できる事が前提」と訴えた。一方、「皆が平等に昇れない場合、『代わりにこう楽しめます』と代替措置を盛り込むべき」などの提案も出た。

 3日の市民討論会でも、小型昇降機ではストレッチャー型の車椅子が利用できない点を問題視するなど、多様な意見が語られた。

 討論会の最後には、市民5000人を対象としたアンケートの結果も紹介された。1448人が回答し、小型昇降機設置に関し「最上階まで」が47・2%、「1階まで」が16・9%、「設置しない」は23・4%だった。

 河村市長は5日、「早く天守を作ってくれという声がある。早めに結論を出したい」と述べ、12日の全体会議までに結論を出す方針を示した。市担当者は「会議で市の案を有識者に諮り、了承を得たい」としている。

 一方、討論会で差別表現を含む発言があったことから、6日の市議会委員会では「今名古屋は人権、差別を問われている。その議論を飛ばして何を決めるのか」と市の対応を疑問視する意見が出た。市担当者は「(12日に)案を出せるかどうか流動的」とも語っており、河村市長の思惑通りに進むかは不透明だ。

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