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返礼品はおやつの「カール」 松山市ふるさと納税に申し込み殺到


 「♪それにつけてもおやつはカール」のCMソングでおなじみの人気スナック菓子「カール」。全国で唯一カールの製造工場がある松山市が今春、ふるさと納税の返礼品に加えたところ、申し込みが殺到している。「カールい気持ち」で試した取り組みが思わぬ結果を生み、市の担当者は「カール効果」に期待を膨らませる。

市内に全国で唯一の工場

 市が返礼品にカールを取り入れた目的の一つは、市民にさえ全国で唯一の工場があることを知られていない低い認知度を向上させたかったから。現在は関西より西の地域でしか購入できないこともあり、東日本から申し込みが相次ぎ、2カ月ほどで受け付け終了する勢いという。

 販売メーカーの明治によると、カールは日本初のスナック菓子として、1968年に発売。サクサクとした軽い食感などから人気に火が付き、最盛期(90年代)は年間約190億円を売り上げた。だが、ポテト系スナック菓子の登場などにより、次第に売り上げが低迷。販売停止も検討したが、商品への思い入れが強く、2017年から地域限定の販売に切り替えた。物流コストなどを考慮し、全国5カ所にあった製造工場を「四国明治 松山工場」のみに集約した。

限定デザインが人気

 市の本格的なカールPR作戦は22年8月から始まった。明治と協力し、市内の人気観光地をデザインしたパッケージ商品を土産物店などで発売。道後温泉や松山城を背景に、おなじみのキャラクター「カールおじさん」が松山を舞台にした夏目漱石の小説「坊っちゃん」をイメージした姿になったデザインなどがあり、観光客から人気を得た。

 返礼品に登場したのは4月26日からで、「うすあじ」「チーズあじ」の2種類(各5000袋限定)。寄付額6000円で10袋、1万8000円で30袋が贈られる。市によると、開始当日から、東京や神奈川、千葉など関東から多く申し込みがあり、間もなくチーズあじが終了する見込み。うすあじも6月末には無くなる見通しだ。5月末時点のカールの寄付金は約500万円に上った。市の担当者は「こんなに反響があると思わなかった」と驚きを隠せない様子だ。

 市のふるさと納税寄付額は21年度が約6億6000万円、22年度は過去最高の約9億8000万円を記録するなど好調。市は「完売を想定しておらず、すぐには対応できないが、商品の追加も検討したい」としている。【広瀬晃子】

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